めっきQ&A
タフカラー30に関するお問合せ
早速ですが、質問させてください。
材質AC4C-T6アルミ鋳物に硬質黒アルマイト処理に
ついて教えて頂きたいのですが、以前、他社さんで
黒アルマイト処理したものが、しばらく(1ヶ月程度)
放置すると表面が部分的に赤茶けた感じに変色する事がありました。
御社で硬質黒アルマイト処理した場合も、この様な症状は観ら
れますか?
また、この赤茶けた変色の要因は何と考えられますか?
処理上の問題、或いは保管要因でしょうか?
アドバイス頂ければ幸いです。
弊社の事例を見ますと、今回のケースにあてはまる症
例がございませんでしたので、以下あくまでも憶測なの
ですが、硬質アルマイト、通常アルマイトともに現在ご
使用の10~15μmですと 黒色の染色にしてはやや膜厚
が薄いような印象を受けます。
弊社の場合ですと黒色の最低膜厚は30μm~を推奨しております。
薄膜のアルマイト皮膜に染色した場合、 青色をベースに
調色された黒色染料の場合は黒の中に青光りを帯びる傾
向があり、赤色をベースに調色された黒色染料の場合は
赤味を帯びる事があります。
弊社の場合は前者ですので、実際薄膜で黒アルマイトし
た場合は若干青味がかって仕上がってまいります。
今回のケースですと、膜厚が薄い事により劣化(脱色)
の進行が早まった事と、染料の成分の影響という複数の
要因が絡んだのではないかと感じました。
材質的に通常のアルミニウム材よりも不純物が多く、
硬質アルマイト時の自然発色も若干濃い(黒っぽい)で
すので、着色時の発色も本来の色味と異なるケースがご
ざいます。
対策としましては、材質を変更して頂く、アルマイト
層の厚みを厚くする、染料の濃度を業者に管理してもら
う・・・などが考えられます。
弊社では、上記の問題等の改善事例が沢山ございます
ので宜しければ試作等をご用命くださいませ。