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硬質クロムめっき処理に関するお問合せ

硬質クロムめっき後の水素脆性による不具合について。

当社では、一般的な硬質クロムめっきの条件でめっきをしています。
(クロム酸濃度:247g/L、硫酸濃度:2.4g/L、液温:52~55℃)
この度、IAW ASTM519の水素脆性のテストを行いましたが、
残念ながらV溝サンプルの200時間テストに毎回失敗しており、
品質の維持ができていません。
何が原因かご教授いただければ幸いです。

「水素脆性」を考えるにあたり重要な要素である被めっき材の素材
(硬化材料、合金等)や前処理工程については、記載がございません
でしたので。一般的な対策についてご回答いたします。

水素ガスは前処理工程中やめっき工程中にカソードより放出されます。
この遊離した水素は「クロム皮膜」やカソードとなる「被めっき材の金属」
をもろく(脆性化)させます。

鋼鉄やはがね類(特に硬化処理をした素材など)はこの傾向が顕著に
現れます。
ロックウェルC45(Hv447相当)以上に硬化処理した鋼鉄には非常に
大きいリスクとなります。
また製品によっては研削や研磨などの機械加工があり、これらの工程中
で素材に残留応力を発生させてしまいます。
めっきされた部品が機械に取り付けられた後、運転中に力がかかり部品が
損傷した際は、非常に大きな問題を引き起こします。
ピーニングは不要な表面層を「引張応力」を好ましい「圧縮応力」に
変換させることができます。

脆性化の恐れがある部品は、めっき後によくベーキング処理により加熱し、
水素脆性除去を行うことがあります。
ベーキング処理は通常華氏375F(摂氏190℃)の温度で3時間以上行うことが
多く、また仕様によっては処理時間を指定されている場合もあります。
ベーキングは水素を取り除き(移動させ)ますが、それと同時に高張力鋼の
疲労限を低下させる働きもあります。

ご質問の解決策を考えるとき、「水素脆性」の悪影響を軽減させるために、
次の概念を念頭に入れて実利のある適切な方法を編み出してください。
・水素が混入する恐れのある工程・手順を極力避けるよう工夫すること。
・めっき後のベーキング処理(水素脆性除去処理)は効果的であること。

★硬質クロムめっき処理のページはこちらから。
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