アルマイト加工とは、どういう加工ですか？

アルマイト加工とは、アルミニウムを陽極として電解処理を行い
耐久性の高い酸化皮膜を生成する表面処理のことです。

アルミニウムは軽くて加工しやすい一方で、傷がつきやすく錆びやすい
特徴があります。
その傷が原因で化学反応が起き製品が腐食することもあります。
このようなアルミニウムの弱点を補うためにアルマイト加工が施されます。

アルマイト加工によってアルミニウム表面に酸化皮膜を作ると、耐腐食性や
耐摩耗性に優れた丈夫なアルミニウムを作ることが可能です。

アルマイト加工のメリットは、以下の通りです。
1．耐食性の向上
アルミニウムの表面に酸化皮膜を形成することで錆を防ぎます。
2．耐摩耗性の向上
硬質アルマイト処理で生成された酸化皮膜は硬いため、傷がつきにくくなります。
3．絶縁性の向上
アルマイト加工で生成された酸化皮膜は絶縁体です。
4．美観性の向上
アルマイト加工で生成された酸化皮膜は、着色することが可能で、様々な
色をつけることが可能です。

アルマイト加工のデメリットとして以下の点が挙げられます。
1．耐熱性が低い
アルミニウムと比較した場合、アルマイト皮膜の熱伝導率は3分の1まで
低くなり、耐熱性が低くなります。100℃以上でクラックや剥がれが生じる
可能性があります。
2．柔軟性がない
アルマイト皮膜は硬度が高い一方で柔軟性がなく、衝撃や歪みに対して
脆くなります。アルマイト皮膜の部材を曲げて加工すると割れや剥離が
発生する可能性があります。
3．追加工が難しい
アルマイト加工後の表面は酸化皮膜で覆われており、その上に塗装や
プリントなどの追加工は困難です。酸化皮膜の密着性が高いため、
追加工をする際には酸化皮膜の剥離や傷の発生に注意する必要があります。
4．強酸・強アルカリ性に弱い
強酸や強アルカリ、あるいは長時間の曝露によって、酸化皮膜の組成や
構造が変化し、溶解や劣化が発生します。

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