メッキQ&A
アルマイト処理は、その正式名称やJIS規格、英語表記など、いくつかの
方法で表記されます。
製品の図面や仕様書に記載する際は、これらの適切な表記を用いること
が重要です。
日本の工業規格である JISには、アルマイト処理に関する複数の規格が
あります。
製品の仕様書などでは、これらのJIS規格に準拠した表記が用いられます。
主なJIS規格と表記例は以下の通りです。
JIS H 8601:「アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜」
一般的なアルマイト(普通アルマイト)に関する規格です。
表記例:
AA:アルマイト処理されたアルミニウム材を示す記号。
AA の後に膜厚の数字を付けて、平均膜厚を表します。
例:AA10 → 平均膜厚 10μm 以上のアルマイト処理
等級はAA3、AA5、AA6、AA10、AA15、AA20、AA25などがあります。
色を付加する場合: 黒色アルマイトの場合は AA-BK のように「-BK」を
付けます。
ただし、JIS H 8601自体には色の規格の記載はありませんが、慣例的に
用いられます。
例:AA10-BK → 平均膜厚10μm以上の黒アルマイト処理
JIS H 8603:「アルミニウム及びアルミニウム合金の硬質陽極酸化皮膜」
硬質アルマイトに関する規格です。
表記例:
HAA:硬質陽極酸化(硬質アルマイト)処理されたアルミニウム材を示す
記号。
HAA の後に膜厚の数字を付けます。
例:HAA30 → 平均膜厚 30μm 以上の硬質アルマイト処理
お客様によっては独自の表記方法を用いてそれぞれのアルマイト処理を
定義しています。