FAQ
ハードアナダイズド加工とは、硬質アルマイト加工のことです。
英語表記の "Hard Anodized" をカタカナにしたもので、日本
では一般的に「硬質アルマイト処理」または「硬質アルマイト加工」
と呼ばれています。
アルミニウムの表面処理の一種である「陽極酸化処理(アルマイト処理)」
の中でも、特に優れた硬度、耐摩耗性、耐久性を付与することを目的
とした特殊な加工です。
ハードアナダイズド加工(硬質アルマイト加工)の主な特徴
・高い硬度:
ビッカース硬度でHv450~500以上と、一般的な鉄と同等かそれ以上の
非常に高い硬度を持ちます。
これにより、表面に傷がつきにくく、摩耗に強くなります。
・優れた耐摩耗性:
高い硬度と緻密な皮膜構造により、摺動部品など摩擦が生じる環境でも
優れた耐摩耗性を発揮します。
・厚い皮膜:
通常のアルマイト(5~25µm程度)と比較して、20~30µm、場合に
よっては100µmを超える厚い皮膜を形成します。
・電気絶縁性:
酸化皮膜は電気を通さないため、高い電気絶縁性を持っています。
・自然発色:
素材の合金成分(特にシリコン)の影響により、皮膜は一般的に黒、
濃いグレー、または茶褐色に発色します。
・熱伝導性:
アルミニウム素地の熱伝導性を活かしつつ、表面を強化できるため、
調理器具などでも用いられます。