FAQ
はい。ニッケルメッキでもピンホールは発生します。
特に電解ニッケルメッキでは、工程管理や下地状態によって
発生しやすく、耐食性低下の原因になります。
1.ピンホールが発生する原因
・下地の状態不良:
素材表面の傷・異物・酸化皮膜・バフ焼けなどが残っている
・前処理不十分:
脱脂・酸洗い不足で油膜や酸化物が残留
・メッキ液の汚染
懸濁物、金属異物、油、分解生成物などが析出に混入
・ガスの巻き込み:
水素ガスが析出中に表面に付着し、局所的にめっきが欠ける
・メッキ条件の乱れ:
電流密度過大、撹拌不足、温度・pHの変動
・膜内部応力やクラック:
光沢剤過多や過電流でマイクロクラック → 腐食起点に
2.ピンホールがもたらす問題
・耐食性低下:
ピンホール部分から下地金属が露出し、腐食が進行しやすくなる
・装飾性低下:
光沢面に微細な黒点やくぼみが発生し、外観不良
・多層めっきの効果減少
下地ニッケルのピンホールは上層クロムでも完全には塞げない