めっきQ&A
硬質クロムめっき処理に関するお問合せ
硬質クロムめっき処理の硬さ低下についての質問です。
①200℃から400℃まで硬さが徐々に低下して、550℃
くらいで急激に低下してHv400とありますが、400℃で
10時間保持した場合と1000時間保持した場合では硬さの
低下に違いはあるのでしょうか?
②他の金属と擦れが生じて、めっきの表面層だけ短時間
(例えば30秒間)温度が上昇する現象が繰り返された場
合、表層部のめっき硬さの低下は発生するのでしょう
か?
③低下の程度は繰り返し回数の影響を受けるのでしょう
か?
①クロムめっき皮膜は加熱により、その結晶構造が
変化して硬度が低下し、バルクのクロムに近づきます。
加熱時間は長いほど、その影響を受けやすいようです。
> ②他の金属と擦れが生じて、めっきの表面層だけ短時
> 間(例えば30秒間)温度が上昇する現象が繰り返され
> た場合、表層部のめっき硬さの低下は発生するので
> しょうか?
②表面がどれくらいの温度まで上昇するのかにもより
ますが、基本的に硬度は低下するものと考えてよろしい
かと思われます。
> ③低下の程度は繰り返し回数の影響を受けるので
> しょうか?
③結晶構造の変化が硬度低下の原因ですので、
加熱を停止したからといって、元の硬さに戻るわけでは
ありません。
従いまして、①と同様で加熱の延べ時間によって硬度低
下の程度が決まってきます。
ご希望のお返事になっていないかもしれませんがご容赦
くださいませ。