FAQ
アルマイト染料とは、アルマイト処理で形成された皮膜
を着色するために使用される水溶性の染料です。
アルマイト皮膜自体は、無色透明か、合金成分によって
自然発色した淡い色(灰色など)をしています。
この皮膜は、無数の微細な孔(ポア)を持っており、この
孔に着色アルマイト染料を吸着させることで、さまざまな
色を表現することができます。
●染色の仕組み
1.アルマイト皮膜の生成
陽極酸化処理によって、アルミニウム表面に多孔質の酸化
皮膜が形成されます。
2.染料の吸着
染料が溶かされた温水に製品を浸漬させると、毛細管現象に
よって染料分子が皮膜の孔に深く浸透し、吸着されます。
3.封孔処理
染料が吸着された後、沸騰水などで皮膜の孔を塞ぐ封孔処理
を行うことで、染料を孔の中に閉じ込めて色を定着させます。
●染料の種類と特徴
アルマイト染料には主に「有機染料」と「無機染料」があります。
1.有機染料
・特徴:
赤、青、緑、黄など、鮮やかで豊富なカラーバリエーションが
可能です。
・耐性:
紫外線による退色や熱に比較的弱いため、屋内の装飾品などに
適しています。
2.無機染料(電解着色)
・特徴:
アルマイト皮膜の孔の底に金属イオンを電着させる方法で、光や
熱に非常に強いのが特徴です。
・色調:
ブロンズ、ステンカラー、黒など、落ち着いた色調が中心となり
ます。
屋外の建材(アルミサッシなど)に広く利用されます。