FAQ
白銅の17Sという材質にアルマイト処理を施すことは可能
です。
ただし、17Sはアルマイト処理の難易度が高いとされている
ため、いくつか注意が必要です。
17Sは、JIS規格におけるA2017というアルミニウム合金の
旧JIS規格での呼び名です。
通称「ジュラルミン」として知られており、以下の特徴を
持っています。
・主成分:
アルミニウムに銅を多く含みます。
・特性:
非常に強度が高く、切削加工性に優れていますが、耐食性や
溶接性は劣ります。
●アルマイト処理の難易度が高い理由
17S(A2017)にアルマイト処理を施すのが難しい理由は、その
主成分である銅に起因します。
・耐食性の低さ:
銅が含まれているため、素材自体の耐食性が他の合金に比べて
劣ります。
アルマイトは耐食性を向上させる目的で施されますが、素材の
性質が影響し、処理そのものにノウハウが必要となります。
・自然発色と色ムラ:
アルマイト処理中に銅が原因で皮膜が自然に発色し、黄色味や
褐色がかった色合いになります。
このため、無着色アルマイトでは白っぽい仕上がりにはなりま
せん。
また、着色アルマイトでも色ムラが発生しやすく、希望通りの
発色を得るのが難しい場合があります。
・皮膜の均一性:
銅はアルマイト皮膜の均一な生成を阻害することがあり、膜厚に
ばらつきが生じることがあります。