FAQ
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ステンレスにメッキを施しても、素材自体のバネ性が
向上することはありません。
メッキは表面に皮膜を形成する処理であり、素材内部の
機械的特性を直接変化させるものではないからです。
メッキは主に耐食性、耐摩耗性、またははんだ付け性と
いった、ステンレスが元々持っていない特性を付与する
ために行われます。
●メッキがステンレスに与える影響
・バネ性への影響:
メッキの皮膜は、ごく薄い層であり、ステンレス鋼の持つ
弾性や引張強度といったバネ性を左右する要素には影響を
与えません。
むしろ、水素脆性(メッキプロセス中に水素が素材に吸蔵
され、脆くなる現象)が起こると、バネ性が低下し破損し
やすくなることがあります。
・硬度と耐摩耗性の向上:
無電解ニッケルメッキは皮膜自体の硬度が高く、メッキ後に
熱処理を行うことでさらに硬化させることができます。
これにより、バネの表面硬度と耐摩耗性を大幅に向上させる
ことが可能です。
これはバネの寿命延長に寄与します。
・その他の機能:
ステンレスのバネにメッキを行う主な目的は、錆びにくいと
いう利点をさらに強化したり、電気伝導性やはんだ付け性と
いった、特定の機能を付与することにあります。