FAQ
アルマイト処理後に切削すると、皮膜が除去された部分の
アルミニウム素地が露出するため、耐食性が失われます。
この露出した部分を保護するには、主に以下の方法があります。
1. 部分的な塗装やコーティング
最も一般的で手軽な方法です。
・方法:
切削部分の油分や切粉を完全に除去・脱脂した後、筆やスプレー
でアクリル塗料、ウレタン塗料、エポキシ樹脂塗料などを塗布
します。
・利点:
必要な部分にのみ塗布でき、手軽に行えます。
・欠点:
塗料の密着性がアルマイト皮膜とアルミニウム素地で異なるため、
境界面で剥がれやすい場合があります。
また、耐久性は塗料の品質に依存します。
2. 化成皮膜処理(クロメート処理、ノンクロム処理)
・方法:
露出したアルミニウム素地を含む製品全体に、化成処理液を塗布
または浸漬します。
・利点:
露出した素地とアルマイト皮膜の両方に、薄い化学皮膜を形成し、
耐食性を付与できます。
・欠点:
処理液の管理や設備が必要になるため、自社で行うことは難しく、
専門業者に依頼する必要があります。