めっきQ&A

FAQ

アルマイト皮膜の膜厚測定方法は?

アルマイト皮膜の膜厚を測定する方法は、主に
「非破壊検査」と「破壊検査」の2種類に分けられます。

1. 非破壊検査(渦電流式膜厚計)
最も一般的で広く用いられている方法です。
製品を傷つけることなく、膜厚を測定できます。

・原理:
アルミニウムのような非磁性金属にプローブを近づけると、
高周波電流によって渦電流が発生します。
アルマイト皮膜は電気を通さない絶縁体であるため、皮膜が
厚くなるほど渦電流は弱くなります。
この渦電流の強さを測定することで、膜厚に換算します。

・メリット:
製品を破壊しないため、全数検査や抜き取り検査に適して
います。測定が迅速かつ簡単です。

・注意点:
プローブを正確に当てる必要があるため、曲面や狭い部分の
測定は困難な場合があります。
測定箇所の材質や厚みの違いによって、測定誤差が生じること
があります。

2. 破壊検査(顕微鏡断面測定法)
非破壊検査で測定が困難な場合や、より厳密な測定が必要な
場合に用いられます。

・原理:
製品の一部を切り取り、その断面を顕微鏡で観察・撮影し、
画像解析によって膜厚を測定します。

・メリット:
最も正確な膜厚を測定できます。
皮膜の層構造や品質も同時に確認できます。

・注意点:
製品を破壊するため、量産品の全数検査には不向きです。
断面の加工に手間と時間がかかります。

JIS規格(JIS H 8601など)でも、アルマイト皮膜の膜厚測定
方法としてこれらの方法が定められており、もし測定結果に
異論が生じた場合は、顕微鏡断面測定法が最終的な判定基準と
されています。

アルマイト加工(処理)のページはこちらから
お問合せのページはこちらから

キーワードで検索
複数キーワードをスペースを入れて検索してください。
(例)「硬質クロム 固い」「テフロン 400℃」 など

一覧に戻る