めっきQ&A
無電解ニッケルめっき処理に関するお問合せ
アルミ鋳物(AC4C-T6)に無電解ニッケルめっき+ベーキング処理(250℃ 1h)
を実施したところ、鋳物巣(気泡巣、内・外ひけ巣)範囲が広がり、巣穴も
大きくなりました。
その原因を教えて下さい。
また、対策としてはどの様な方法がありますか教えて
下さい。
無電解ニッケルめっきの成分は(Ni:90%,P:8%,その他2%)
です。
過去に実績をお持ちであるならば、試作で確認しようと
思います。
ご連絡をお願いします。
以上、宜しくお願い申し上げます。
弊社での事例ですと、以下のような場合がございます。
1.無電解ニッケルめっき液の前処理の液が巣穴に
残留していて、ベーキング時に、その巣穴から
染み出し、巣穴周辺を溶解した。
(上記は、巣穴にめっきがのっていない場合が
多いです。)
2.無電解ニッケル処理液、前処理の液が巣穴に残留
していて、ベーキングの影響で巣穴からその液が
染み出し、アルミ鋳物素材を溶解した。
3.材料がアルミ鋳物なので、ベーキング処理で、
無電解ニッケル表面硬度が上がり、皮膜が脱落
した。
4.無電解ニッケルめっき処理工程内で、すでに
巣穴が大きくなってしまった。
対策とすれば製品を拝見してからしか詳細のお返事は
難しいのですが、
1.巣穴を少なくする。
2.各工程の水洗の強化と徹底。
3.各工程の中和校庭の徹底。
目視で判断できるほど、巣穴が大きくなってしまった
場合には、上記の問題点ではなく、めっき作業を一度
失敗し、再処理された可能性もございます。
どの時点で、「巣穴」が大きくなってしまったのか?
本当に「ベーキング処理」が影響しているのか?
「ベーキング処理温度」少し低くしたらどうなるか?
などの試作検討が必要かと思います。