FAQ
アルマイト処理後に指定の表面粗さにしたい場合は、
主に以下の2つのアプローチがあります。
1. アルマイト処理前に表面を仕上げる
アルマイト処理によって、表面粗さは元の状態よりも
粗くなる傾向があります。
これは、アルマイト皮膜がハニカム状の多孔質構造(小さ
な穴が無数に開いた状態)であるためです。
【前処理の工夫】
・機械加工:
目的の表面粗さよりも滑らかに、事前に低めに設定して機械
加工を行います。
例えば、指定がRa2.0なら、Ra1.0以下に仕上げておくといった
イメージです。
・研磨処理:
バフ研磨や、化学研磨など、さまざまな手法でアルマイト処理
前の表面粗さを調整します。
・化学研磨:
表面の凹凸の凸部を薬品で溶かすことで、光沢のある滑らかな
表面が得られます。
・梨地処理(サンドブラストなど):
表面を意図的に粗くして、マットなつや消し状態にします。
アルマイト処理後の表面粗さは、元の素材の状態に大きく左右
されるため、事前にどのような仕上げにするかが非常に重要です。
2. アルマイト処理後に研磨する(難易度が高い)
アルマイト皮膜は非常に硬く、脆い性質を持っています。
そのため、アルマイト処理後に機械的な研磨(バフ研磨など)を
行うと、皮膜が割れたり剥がれたりするリスクが高く、高度な技術
が必要となります。
このため、アルマイト処理後の表面粗さを調整する一般的な方法は、
アルマイト前に表面を仕上げておくことです。
【結論】
指定の表面粗さにしたい場合は、アルマイト処理前の段階で、その
影響を考慮して表面粗さを仕上げておくのが最も確実で一般的な方法
です。
この際、アルマイト処理を行う業者と密に連携し、最適な前処理方法
を相談することが重要です。
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