FAQ
窒化処理した鋼材に硬質クロムメッキを施すことは可能ですが、
注意点があります。
窒化層は硬く緻密で化学的に安定しているため、そのままでは
めっきの密着性が低下する恐れがあります。
そのため、通常はショットブラスト(梨地処理)や酸洗いによる
活性化処理を行い、表面の不動態層や汚染物を除去してからめっき
を施します。
適切な前処理を行えば、窒化層の高硬度と硬質クロムメッキの耐摩
耗性を組み合わせることができ、耐久性や摺動特性の向上が期待で
きます。
ただし、膜厚が厚すぎると内部応力や割れのリスクが高まるため、
用途に応じた皮膜設計が重要です。