めっきQ&A

FAQ

材料メ-カではアルミ合金にはアルマイトを推奨していないときがありますが何故なのか?

材料メーカーがアルミニウム合金へのアルマイトを推奨
しないことがあるのは、その合金がアルマイト処理との
相性が悪い成分を多く含んでいるためです。

これは、アルマイト処理が不良を起こしやすい、または
期待する品質や外観が得られない可能性があることを意味します。

●主な理由

1.ケイ素(Si)の含有量:
アルミ鋳物(ADC材やAC材)には、流動性を高めるためにケイ素が
大量に含まれています。
ケイ素は、アルマイト皮膜の主成分である酸化アルミニウムを生成
するのを妨げるため、皮膜が不均一になり、外観にムラが生じたり、
耐食性が低下したりします。

2.銅(Cu)の含有量:
高強度を目的とした2000系の合金(A2017、A2024など)には、銅が
多く含まれています。
銅は、アルマイト電解液に溶け出しやすく、皮膜に不純物として
取り込まれることがあります。
これにより、皮膜の品質が不安定になり、黒い斑点やムラの原因と
なることがあります。

3.被削性成分(鉛など)の含有量:
切削性を高めるために鉛(Pb)などを添加した合金は、これらの
成分が均一な皮膜形成を妨げ、アルマイト処理の仕上がりが悪く
なる可能性があります。

4.鋳造欠陥(巣穴):
鋳造品は、内部に微細な気泡(巣穴)が存在することがあります。
アルマイト処理液がこの巣穴に浸入すると、処理後の洗浄や封孔が
不十分になり、白い斑点(白サビ)の原因となります。

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