FAQ
アルマイト皮膜が剥離した部分だけにアルマイト処理
施すことは、事実上不可能です。
これは、アルマイト処理が製品全体を電解液に浸漬させ
て行うプロセスであり、剥離した部分と皮膜が残っている
部分を区別して処理することができないためです。
●なぜ部分的な再アルマイトができないのか?
1.電流の流れ方の問題:
アルマイトは、アルミニウム全体に電流を流して皮膜を生成
します。
剥離した部分だけに電流を集中させて処理することは、技術的
に非常に困難です。
2.皮膜の段差と外観:
もし部分的に処理できたとしても、新しくできた皮膜と元の
皮膜との間に必ず段差や色合いの違いが生じ、見栄えが悪く
なってしまいます。
3.均一な品質の確保:
アルマイト皮膜は、電解液の濃度、温度、通電時間など、
さまざまな条件によって品質が左右されます。
剥離した部分だけを元の品質に合わせることは極めて難しく、
耐食性や硬度も不均一になります。