めっきQ&A
硬質アルマイト処理後に封孔処理をしますとクラックは生じます。
これは、封孔処理の温度が、一般的に100℃近くに
なるためでございます。
自然封孔というものもございまして、経時変化にて
クラックが生じる場合もございます。
硫酸アルマイト処理とシュウ酸アルマイト処理と比較しますと、
クラックはシュウ酸アルマイト処理の方が少なくなります。
クラックは素材まで達する場合もあり、硬質アルマイト処理でも、
一般的な硫酸浴を使用した処理液の場合の方が発生しやすく
シュウ酸を使用した処理液の場合には発生しにくくなります。
クラックが発生するのは、硬質アルマイト処理後に封孔処理の熱温度の
熱膨張の関係です。
クラックが生じることで耐食性が、硫酸浴よりもシュウ酸浴の
方が高くなります。
クラックを少なくする方法として、低い温度で乾燥したり、
封孔処理の温度を下げる場合もあるようですが、一般的
ではございません。