めっきQ&A

FAQ

ADC12にアルマイト処理後白い斑点が出る原因は?

ADC12にアルマイト処理をした後に出てくる白い斑点は、
主に以下の2つの原因が考えられます。

1. 鋳造欠陥(巣穴)の影響
ADC12はアルミダイカスト(鋳造)用の合金であり、製造
過程で内部に巣穴(微細な気泡や空洞)が発生することが
あります。
アルマイト処理は、この巣穴にも処理液が浸透します。

・処理直後:
アルマイト処理後の洗浄や封孔処理が不十分だと、巣穴に
残った処理液が後から滲み出てきて、白い斑点として現れる
ことがあります。
・使用後:
巣穴に残った処理液が原因となる場合もあれば、アルマイト
皮膜が不均一で、巣穴の上に形成された薄い皮膜が割れたり
剥がれたりすることで、そこから水分が侵入し、アルミニウム
が酸化して白い水酸化アルミニウム(白サビ)が発生すること
もあります。

2. 合金成分(特にケイ素)の影響
ADC12は、アルミニウム合金の中でも特にケイ素(Si)の含有量
が多いのが特徴です。
アルマイト皮膜はアルミニウムを酸化させることで生成されますが、
ケイ素は酸化されにくい性質を持っています。

このため、ADC12の表面にケイ素が偏って存在している部分では、
アルマイト皮膜が均一に生成されず、皮膜が薄かったり、全くでき
ていなかったりする箇所ができます。
この皮膜が不均一な部分から腐食が始まり、白い斑点として現れる
ことがあります。

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