FAQ
アルミ鋳物にアルマイト処理を施し、潤滑性の油を使用
した場合、以下のような問題が発生する可能性があります。
1. 変色
アルマイト皮膜には「ポーラス(微細な孔)」が無数に存在
します。
通常、アルマイト処理の最終工程としてこの孔を塞ぐ封孔処理
が行われますが、アルミ鋳物は素材の特性上、この孔が不均一
になりやすく、封孔処理が完全に行われない場合があります。
この封孔が不十分な箇所に潤滑油が染み込むと、油の成分に
よって皮膜が変色し、見た目が悪くなる可能性があります。
2. 潤滑性能の低下
アルマイト皮膜の多孔質構造は、潤滑剤を保持することで潤滑性
を向上させるというメリットもありますが、通常のアルマイト処理
ではその効果は限定的です。
通常のアルマイト皮膜は比較的摩擦係数が大きく、潤滑油を使用し
ても潤滑性能が十分に発揮されず、摩耗が進んでしまうことがあり
ます。