FAQ
AC2Bとアルマイト処理の相性は、他のアルミニウム
合金に比べて難易度が高く、注意が必要とされています。
技術的にアルマイト処理は可能ですが、AC2Bの成分が
アルマイトの仕上がりに影響を与えるため、いくつか
問題点が発生する可能性があります。
●主な原因
AC2Bは、鋳造用のアルミニウム合金であり、流動性を
高めるために以下の成分を比較的多く含んでいます。
ケイ素(Si): 4.0〜7.0%
銅(Cu): 2.0〜4.5%
●仕上がりの特徴
AC2Bにアルマイト処理を行うと、一般的に以下のような
仕上がりになります。
・外観:
光沢感がなく、ややくすんだ銀白色になる傾向があります。
着色アルマイトの場合、色の発色が不鮮明になったり、
色ムラが出やすくなります。
・皮膜の品質:
展伸材(A6061など)と比べると、皮膜の均一性が劣るため、
耐食性や耐摩耗性がやや低くなる可能性があります。
ただし、これらの問題を解決するために、特殊な前処理や
処理条件を工夫することで、より良好なアルマイト皮膜を
得る技術を持つ業者も存在します。