FAQ
アルマイト皮膜は濃度1%以下のアルカリ性でも腐食する
可能性があります。
アルマイト皮膜の主成分である酸化アルミニウムは両性酸化物
であるため、強酸にも強アルカリにも溶解します。
pH9.0以上のアルカリ環境下では、皮膜が徐々に溶解し始めると
言われています。
濃度1%以下のアルカリ性でも、pH値によっては9.0を大きく超える
場合があります。例えば、弱アルカリ性の重曹水(炭酸水素ナト
リウム)でも、濃度が1%未満でもpHは8.0〜8.5程度になります。
特に、以下のようなケースでは、腐食のリスクが高まります。
・長時間にわたる接触:
濃度が低くても、長時間にわたってアルカリ溶液にさらされると、
皮膜の溶解が徐々に進行します。
・高温環境:
温度が高い環境では、化学反応が加速されるため、より早く腐食が
始まります。
・不十分な封孔処理:
アルマイト皮膜の封孔処理が不十分な場合、皮膜の奥までアルカリ
溶液が浸透しやすくなり、腐食が進行しやすくなります。