FAQ
通常、アルミダイカストに処理されたアルマイト皮膜
が中性洗剤で溶解することはありません。
アルマイト皮膜の主成分は酸化アルミニウムであり、
pHが8〜9を超えるアルカリ性や、pH3以下の酸性の
環境で溶解する性質があります。
中性洗剤はpHが6.0〜8.0の範囲にあり、アルマイト皮膜を
溶解させるほどの強いアルカリ性や酸性を持っていません。
そのため、一般的な食器用洗剤や衣料用洗剤などの中性洗剤
を通常の方法で使用する分には、アルマイト皮膜に影響を
与えることはありません。
ただし、以下の点には注意が必要です。
・長時間の浸漬:
中性洗剤に長時間浸け置きすると、洗剤の界面活性剤など
の成分が皮膜の孔に浸透し、皮膜が劣化する原因となる
可能性があります。
・研磨剤入りの洗剤:
クレンザーなどの研磨剤入りの洗剤や、硬いタワシで強く
こすると、物理的な摩擦で皮膜が削れ、傷がつくことが
あります。
・液性の確認:
製品によっては「弱アルカリ性」や「弱酸性」の洗剤が
あり、これらが長期間付着すると皮膜に悪影響を及ぼす
可能性があります。
使用する洗剤の「液性」を事前に確認することが重要です。
アルミダイカストのアルマイト皮膜は、純アルミニウムに
比べて不均一でポーラスになりやすい傾向があるため、より
丁寧に扱い、洗浄後は洗剤が残らないように十分に水洗いする
ことが推奨されます。