めっきQ&A

FAQ

アルマイト後に一部機械加工を加え、その部分に黒アルマイトは出来るのか?

アルマイト処理後に一部機械加工を加え、その部分にのみ
再アルマイト処理(黒アルマイト)を施すことは、技術的に
困難です。

これは、アルマイト処理が製品全体を電解液に浸漬させて行う
プロセスであり、元のアルマイト皮膜と新しく処理する部分を
厳密に区別して処理することが難しいためです。

●困難な理由

・マスキングの難易度:
既にアルマイト処理されている部分を完全にマスキングし、
機械加工した部分だけを露出させるのは極めて難しいです。
わずかな隙間から処理液が浸入すると、元のアルマイト皮膜が
変質したり、色ムラが発生したりします。

・電流の流れ方の問題:
既にアルマイト皮膜が形成されている部分は絶縁体になっている
ため、電流は加工して皮膜が剥がれた部分だけに集中して流れよう
とします。
この電流の集中により、皮膜が不均一になったり、品質が低下し
たりする可能性があります。

・仕上がりの不均一性:
新しくできた黒アルマイト部分と、元のアルマイト部分では、色合い
や光沢、質感に必ず違いが生じます。この差は、見た目に大きく
影響します。

現実的な解決策としては、全体を再アルマイトする方法です。
元のアルマイト皮膜を剥離液で完全に除去し、機械加工後の製品
全体を再度黒アルマイト処理します。
ただし、この場合、全体の寸法が変化するため、精密な公差が要求
される部品には不向きです。

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