FAQ
アルマイト処理をした製品を段ボールで保管した際に
変色してしまった原因は、主に段ボールに含まれる成分と、
保管環境の湿気が原因と考えられます。
この現象は、特にアルマイト皮膜が完全に封孔されてい
ない場合に起こりやすくなります。
1. 段ボールに含まれる成分との化学反応
段ボールの製造過程で使われる薬品や、紙の主成分である
木材繊維には、ごく微量ながら硫黄成分や酸性成分が含ま
れていることがあります。
アルマイト皮膜の主成分である酸化アルミニウムは、酸や
アルカリ、硫黄化合物に弱く、これらと化学反応を起こして
しまいます。
2. 湿気による反応の促進
段ボールは吸湿性が高いため、湿気の多い場所で保管されると、
段ボールが湿気を吸い込みます。
この湿気が触媒となり、段ボールに含まれる微量な化学成分が
アルマイト皮膜の微細な孔に侵入しやすくなります。
その結果、皮膜が腐食されて変色やシミとなって現れることが
あります。