めっきQ&A

FAQ

アルマイト処理後は導電(通電)するのか?

アルマイト処理後の製品は、基本的に導電(通電)しません。
アルマイト処理は、アルミニウムの表面を電気化学的に酸化させ、
アルミニウムの酸化物である「酸化アルミニウム(Al2​O3​)」の
皮膜を生成する処理です。
この酸化アルミニウムは、セラミックスの一種であり、電気を
通さない絶縁体です。

このため、アルミニウム素地自体は高い導電性を持っていますが、
その表面をアルマイト皮膜で覆うことで、電気的に絶縁された
状態になります。

●アルマイト処理後の通電性に関する注意点
・治具跡(接点跡):
 アルマイト処理は、製品に電気を流すために、治具と呼ばれる
 金具で挟んだり吊るしたりして行います。
 この治具と接触していた部分には、アルマイト皮膜が生成され
 ません。
 したがって、この治具跡の部分にテスターを当てると、通電します。

・薄い皮膜や欠陥のある皮膜:
 アルマイト皮膜が非常に薄い場合や、処理に不備があり皮膜に
 微細な欠陥がある場合、部分的に通電してしまうことがあります。

・特殊な「導電性アルマイト」:
 近年では、あえて導電性を持たせるための「導電性アルマイト」
 という特殊な処理も存在します。
 この処理は、皮膜に導電性の金属を析出させるなど、特別な技術を
 用いて行われ、静電気防止や電磁波シールドの用途で利用されます。
 通常のアルマイト処理とは全く異なるものです。

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