めっきQ&A

FAQ

アルミダイカストへ変色しないアルマイトは可能か?

アルミダイカストにアルマイト処理を施す場合、変色を
完全に防ぐことは非常に困難です。

これは、アルミダイカストの素材特性に起因するものであり、
アルマイト処理のプロセス上、避けられない現象と言えます。

●変色の主な原因:不純物(特にケイ素)
アルミダイカストの代表的な合金であるADC12には、アルミニ
ウム以外の金属(ケイ素(Si)、銅(Cu)、鉄(Fe)など)が
多く含まれています。
これらの不純物は、アルマイト処理中に以下のような影響を
及ぼします。

1.自然発色
通常のアルミニウム合金(A5052など)は、アルマイト処理に
よって白っぽい透明な皮膜ができますが、ADC12に含まれる
ケイ素などの不純物は、アルマイト処理の過程で皮膜に影響を
与え、自然に褐色や灰色がかった色に発色してしまいます。
この自然発色は、素材自体の成分によるものであり、アルマイト
処理の条件を工夫しても、完全に消すことはできません。

2.色ムラ(湯流れ模様)
ダイカスト製品は、溶融したアルミニウム合金を金型に流し込んで
製造するため、製品の表面に「湯流れ」と呼ばれる模様やムラが
生じることがあります。
不純物の分布が不均一なため、アルマイト皮膜の厚さや性質にも
ムラが生じ、この湯流れの模様がより目立つ形で現れることがあり
ます。

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