FAQ
AC2Bはアルミニウム合金鋳物の一種で、アルマイト処理との
相性は「不可能ではないが、展伸材(板材など)に比べて
仕上がりの品質が劣るとされています。
アルマイト処理は可能ですが、AC2Bの持つ特性が仕上がりに
影響を与えるため、いくつか注意すべき点があります。
・自然発色と色ムラ:
AC2Bのようなアルミ鋳物やダイカスト材は、展伸材(純粋な
アルミに近い合金)とは異なり、アルマイト処理の際に不純物
の影響で白っぽくはならず、黄色味や褐色がかった色に自然
発色します。
さらに、合金元素の分布が不均一なため、仕上がりの色合いに
ムラが生じやすく、特にカラーアルマイトの場合は、発色不良や
色ムラが目立つことがあります。
・鋳巣や湯流れ:
鋳造品であるAC2Bには、製造工程で内部に小さな空洞(鋳巣)や、
表面に「湯流れ」と呼ばれる模様ができることがあります。
アルマイト処理後、これらの欠陥がより鮮明に現れてしまうこと
があります。
・皮膜の均一性:
不純物が皮膜の形成を阻害するため、展伸材に比べて均一で緻密
なアルマイト皮膜が生成されにくい傾向があります。