FAQ
アルマイト加工がされているかどうかを確認する方法は
いくつかあります。
製品に損傷を与えない簡単な方法から、より確実な方法まで、
状況に応じて使い分けることができます。
1. 視覚による確認(最も簡単)
アルマイト処理がされている製品は、表面がわずかに変化
しています。
・金属光沢の確認:
アルミニウム本来のギラギラとした金属光沢が抑えられ、少し
ツヤ消しになったり、滑らかな質感になったりしています。
ただし、「光沢アルマイト」の場合は鏡面のような光沢があり
ます。
・色と質感:
黒や色付きのアルマイトであれば一目瞭然です。
着色されていなくても、無色透明のアルマイト皮膜により、
表面に少し独特の質感があります。
・治具跡の確認:
アルマイト処理では、製品を吊るすための治具を使用します。
その接触部分は通電のためアルマイト皮膜が形成されないので、
素材そのもののアルミニウムが露出しています。
製品の端や穴、見えにくい部分に、わずかに素材の色が見えて
いる箇所があれば、アルマイト処理されている可能性が高いです。
2. 電気による確認(非破壊的で確実)
アルマイト皮膜は電気を通さない絶縁体であるという性質を利用
した方法です。
・テスターの使用:
テスターを抵抗測定モード(Ω)にして、製品の2箇所にプローブ
を当てます。
・アルマイトされている場合:
導通せず、∞(無限大)の抵抗値を示します。
(※ただし、治具跡や膜厚が薄い部分は導通する可能性があります)
・アルマイトされていない場合:
導通し、ほぼ0Ωの抵抗値を示します。
3. 専用の測定器による確認(最も確実)
最も確実なのは、専用の測定器を使用する方法です。
・膜厚計(渦電流式):
非接触または接触式で、アルマイト皮膜の厚みを正確に測定する
ことができます。
アルマイト加工された製品であれば必ず膜厚が検出されるため、
確実な確認方法です。ただし、専門的な機器であり、一般家庭
にはありません。
4. 化学薬品による確認(最終手段)
薬品を使うと製品が損傷するため、最終手段としてのみ検討して
ください。
・強アルカリ溶液:
アルミニウムは強アルカリに触れると溶解し、発泡します。
アルマイト皮膜は耐食性があるため、ごくわずかな発泡にとどまるか、
ほとんど反応しません。
もし触れた部分がすぐに激しく発泡すれば、アルマイト処理されて
いない可能性が高いです。