FAQ
A1050とA1N30ではアルマイト処理の仕上がりがわずかに
異なる可能性があります。
一般的には、不純物が少ないA1050の方が、より良好な
アルマイト皮膜が生成できると考えられています。
●合金成分の違い
・A1050:
アルミニウム純度が99.50%以上の純アルミニウムです。
不純物(主に鉄やケイ素)の含有量が非常に少ないのが
特徴です。
・A1N30:
アルミニウム純度が99.30%以上の合金です。
A1050よりも不純物の許容量が多くなっています。
●アルマイト処理への影響
アルマイト処理は、アルミニウムの純度が高いほど、透明
で均一な皮膜を形成しやすいという性質があります。
・A1050(純度が高い):
不純物が少ないため、アルマイト皮膜が安定して生成されます。
皮膜は透明度が高く、光沢処理を施した場合は美しい仕上がり
になります。
着色アルマイトにおいても、色ムラが少なく、安定した発色が
得られやすいです。
・A1N30(不純物が多い):
A1050よりも不純物の含有量が多いため、皮膜の生成がわずかに
不安定になる可能性があります。
不純物であるケイ素や鉄がアルマイト皮膜の生成を阻害したり、
皮膜内に不均一な層を形成したりすることで、仕上がりがわずか
に粗くなったり、透明度が低くなったりすることがあります。
着色アルマイトの場合、A1050に比べて色ムラが発生するリスク
がわずかに高まります。