メッキ専門用語
陽極処理によって電極表面において起こる酸化反応のことです。
anodic oxidation
陽極酸化とは、金属を陽極として電解処理することで、表面に
酸化皮膜を形成する処理のことです。
陽極酸化は、アルミニウムやチタンなどの金属に用いられ、
耐食性や耐摩耗性、装飾性を向上させるために利用されます。
陽極酸化の原理は、電解反応によって金属表面の酸化物が成長する
ことです。
電解液中では、金属が陽極となり、酸素が陰極となります。
陽極では、金属が酸素と結合して酸化物となり、溶液中に水素イオンを
放出します。
この酸化物が表面に成長することで、陽極酸化皮膜が形成されます。
陽極酸化皮膜の厚さは、電解時間や電流密度によって調整することが
できます。
また、電解液の種類や温度によっても、皮膜の性質が変化します。
陽極酸化皮膜の特徴は、以下のとおりです。
耐食性:酸化物は、金属本体よりも耐食性に優れています。
そのため、陽極酸化皮膜を形成することで、金属の耐食性を
向上させることができます。
耐摩耗性:酸化物は、金属本体よりも硬度が高くなっています。
そのため、陽極酸化皮膜を形成することで、金属の耐摩耗性を
向上させることができます。
装飾性:陽極酸化皮膜は、さまざまな色に着色することができます。
そのため、陽極酸化皮膜を形成することで、金属の装飾性を向上
させることができます。
引用元:JIS 金属表面処理 2023