めっきQ&A

FAQ

硬質クロムメッキにより低摩擦、耐摩耗性の向上は可能か?

十分に可能です。
硬質クロムメッキ(工業用クロムメッキ)は、耐摩耗
低摩擦性の両立を最大の目的として、油圧シリンダーや
ロール、金型などに広く採用されている標準的な処理です。

1. 高い硬度による「耐摩耗性」
硬質クロム皮膜の硬さは Hv800∼1000 にも達します。
これは熱処理した鋼材(Hv500∼600程度)よりも遥かに
硬く、激しい摺動や摩擦を受けても簡単には減りません。

2. 素材特性による「低摩擦性」
クロムという金属自体が、他の金属と凝着(くっつき)し
にくい性質を持っています。
摩擦係数も鉄鋼同士の摩擦に比べて非常に低く、滑りが良
いため、動きをスムーズにし、相手材の摩耗も防ぎます。

3. 微細クラックによる「保油性」
硬質クロムメッキの表面には、目に見えない無数の微細な
ひび割れ(マイクロクラック)が存在します。
この微細な溝に潤滑油が保持(溜め込まれる)されるため、
摺動面で油膜切れが起きにくく、焼き付き防止と長期的な
潤滑性を発揮します。

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