701　陽極酸化皮膜構造

陽極酸化皮膜構造とは、模式図に示す陽極酸化皮膜の構造です。

模式図

陽極酸化皮膜の構造は、一般的に2層構造になっています。

・バリア層: 基板金属と密着し、腐食から保護する緻密な層です。
・多孔質層: バリア層の上に形成される、多数の孔を持つ層です。
　この層は、皮膜の厚みや硬さ、耐摩耗性などに影響を与えます。

バリア層は、陽極酸化皮膜の最も重要な層です。
この層は、基板金属と密着し、腐食から保護します。
バリア層は、一般的にγ-アルミナ(Al2O3)で構成されています。

多孔質層は、バリア層の上に形成される、多数の孔を持つ層です。
この層は、皮膜の厚みや硬さ、耐摩耗性などに影響を与えます。
多孔質層は、α-アルミナ(Al2O3)と水酸化アルミニウム(Al(OH)3)で
構成されています。

陽極酸化皮膜の構造は、電解液の種類、電流密度、温度などの
陽極酸化処理条件によって変化します。

structure of anodic oxide coating

引用元：JIS 金属表面処理　2023

アルマイト加工（処理）のページはこちらから
硬質アルマイト処理のページはこちらから
お問合せのページはこちらから