無電解ニッケル加工処理めっき加工

無電解ニッケル加工処理は膜厚が均一につけることが可能で、複雑な形状や精密な部品のめっき加工処理に適してします。用途として化学機械工業、電気電子工業、自動車工業、精密機器工業など多く利用されています。

無電解ニッケル加工処理とは?

電気を使用しないでめっきする処理のことです。
めっきの膜厚が均一につくため(めっき液が浸漬していれば)「複雑な形状」「寸法精度を有するもの」に適しています。

  • 無電解ニッケル加工処理写真
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1.他の呼び方
無電解Ni、化学Ni、カニゼン(日本カニゼン様の製品名)、KNi、Ni-P、ニッケル-リン、化学ニッケル
JIS H 8645
対応英語:
electroless nickel plating , chemical nickel plating
2.その他のめっき
ニッケル皮膜が必要で、厚膜が必要な場合は、電気を使用するニッケルめっき加工処理をお奨め致します。
硬 度 Hv500±50(めっき厚25µm程度)まで硬度を上げることが可能です。
また、熱処理で最高Hv1000まで硬化することが可能です。
密着性
  1. あらゆる金属に、良好な密着が可能です。(ダイキャスト製品などは打合せが必要です)
  2. 電気めっきのごとくピリは絶対に起こしません。
  3. 曲げても剥離することはありません。
  4. 高温に加熱されても剥離しないから鉄の表面酸化によるスケールの発生を防止することも可能です。
耐食性 鋼上での耐食性は電気ニッケルめっき皮膜より良好です。理由として無電解めっき特有の皮膜厚さの均一性被覆能力が優れていること等があげられます。
また、数%のリンを含有しているため、有機物、塩類、有機溶剤及び苛性アルカリ、希薄鉱酸に対しても優れた耐食性を示します。このリンの含有率が高くなればなるほど耐食性が向上するケースもございます。
塩水噴霧 5µm:24時間 レイティングナンバ10
耐摩耗性 一般に電気ニッケルめっきより優れ、熱処理温度の上昇に共に耐摩耗性は向上します。650℃の熱処理で、被膜自体のもろさが緩和され、素材との拡散層の形成で密着性が向上し、硬質クロム並みの耐摩耗性が可能です。チタン及び18-8ステンレス鋼等の金属間摩擦により「かじり」「焼きつき」を防止することができます。
耐熱性 鉄、鋼の高温酸化すなわち表面のスケールを防止します。
200℃以上の熱処理を行いますと変色が始まります。400℃以上の熱処理を行いますと硬度は低下してまいります。
溶融点 約890℃
磁 性 リン含有量の増加と共に減少し、8%以上では析出状態で非磁性です。ただし、300℃以上で熱処理を行うと、磁化されます。
電気抵抗 電気ニッケルめっきより高い(約60µΩ/cm)が熱処理により低下します。
熱膨張係数 11.5~14.5µm/cm/℃で電気ニッケルめっきより低いです。
均一析出性 所定膜厚の±10%以内。
熱伝導率 0.0105~0.0135cal/cm/sec/℃
内部応力 圧縮応力、ただし浴のpHが高いと引張応力となります。

耐薬品性

基本的に金属ニッケルは塩酸、硫酸、硝酸に溶けます。

<リン含率9%の無電解ニッケルの耐薬品性>
試 薬 温度
(ºC)
腐食率
(µm/年)
アセトアルデヒド 65.6 0.5
アセトン 室温 0.076
アクリロニトリル 65.6 0.4
硫化アンモニウム 48.9 3.8
酢酸イソペンチル 室温 0.048
塩化イソペンチル 室温 0.33
ビール 7.2 0.2
ベンゼン 室温 0.04
酢酸ベンジル 室温 0
ベンジルアルコール 室温 0.092
48.5%塩化カルシウム 室温 0.5
カプロラクタム 85 0.76
カプリル酸 65.6 1.52
硫化炭素 室温 0
四塩化炭素 室温 0
5%洗剤 室温 0.94
エチルアルコール 室温 0.16
エチレングリコール 室温 0.64
37%ホルムアルデヒド 室温 0.3
試 薬 温度
(ºc)
腐食率
(µm/年)
ガソリン 室温 0.56
80%乳酸 室温 3.7
メチルアルコール 室温 0
ナフサ 室温 0
ナフタル酸 65.6 0.5
オレイン酸 室温 0.3
オレンジジュース 室温 0.33
テトラクロロエチエン 65.6 3.8
石油 室温 0
ポリ酢酸ビニル 98.9 1.27
ロジン 室温 0
10%炭酸ナトリウム 室温 0
3%塩化ナトリウム 室温 1
50%水酸化ナトリウム 121.1 0
ソルビトール 65.6 2.5
ステアリン酸 70 0.5
砂糖水 室温 0
蒸留水 室温 0.74
25%尿素溶液 室温 0
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用途例

適用部門 応用部品 使用目的
化学機械工業 反応槽、輸送管、パイプ、ポンプ、パイプ内 耐食、耐摩耗性
電気電子工業 接点、シャフト、抵抗体、サーミスタ、ディスク はんだ付け、耐食、導電性付与
自動車工業 ピストン、軸、シリンダー、測定装置、変速機 耐食、硬さ、精密性、耐摩耗性
精密機器工業 時計、カメラ、電子顕微鏡等の部品 耐食、非磁性、硬さ
その他 金型、事務機、船舶、航空、原子力等の部品 耐食、耐摩耗性、硬さ

付加価値提案

無電解ニッケル皮膜に弊社の技術力でこのような付加価値を加える事ができます。

  • 面粗さを調整する事ができます。
  • 部分的にめっき加工処理を施す事ができます。
  • 耐食性を向上させる事ができます。
  • 皮膜を硬くする事ができます。
  • 耐摩耗性を向上させる事ができます。
  • 膜厚を測定する事ができます。
  • ROHS指令に抵触せずに処理する事ができます。

例:切削ミスの修正を、メッキ皮膜でできないかなどの案件も、⇒メッキ皮膜10ミクロン±1ミクロンのメッキ皮膜で寸法修正した実績がございます。

※詳細につきましては、弊社までお問い合わせください。
また、上記以外の付加価値を加えたい場合でも、ご提案できる可能性がございますのでお問い合わせください。

無電解ニッケルの皮膜特性
組 成 Ni 87~98%
P 2~13%
結晶構造 非晶質(P4%以上の場合)
密 度 7.6~8.6g/cm3
融 点 880~890ºC
密着性
(鉄素材に対して)
50,000~70,000psi
熱膨張係数 13µm/m/ºC
電気抵抗 30~200µΩ・cm
硬 度 500~700HV(析出時)
1000~1100HV(硬化時)

無電解ニッケルめっき加工処理に関するめっきQ&A

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